札幌で一番古い鉄筋コンクリートの商業ビル「三誠ビル」は、大正時代の魅力が溢れてる。

三誠ビル 藪商事会社ビル

みなさんは札幌の三誠ビルという建物をご存知でしょうか?

南1条西13丁目にある商業ビルなんですが、実は札幌で最も古い鉄筋コンクリート造の事務所ビルなんです。

一般的に考えると、古い=ボロいというイメージがあると思いますが、三誠ビルはクラシカルな雰囲気があり、周囲の建物とは一線を画す素敵な魅力があります。

今回は、そんな三誠ビルを訪問してきたので写真とともにご案内。

気分だけでも大正時代の札幌へタイムスリップしてみましょう。

市電「中央区役所前~西15丁目」間に佇む

三誠ビルは中央区南1条西13丁目の市電通り沿いにあります。

このエリアを市電に載って通勤・通学している人であれば、一度は目にしたことがあるかもしれません。

この三誠ビルは、大正13年(1924年)に建てられた鉄筋コンクリート造の建物で、市内に現存する鉄筋コンクリートの事務所ビルとしては最も古い建物です。

札幌景観資産にも指定されていて、周囲に近代的なビルが立ち並ぶ中、クラシカルでモダンなその雰囲気は独特の空間を作り出しています。当然ビルとしても現役で、飲食店や古書店、法律事務所などが入居しています。

旧藪商事会社ビル

この三誠ビルは、元々は藪商事ビルという名前で、大正13年に創業された貸地管理業「藪合名会社」が建てたビル。戦後の財産税支払いのために売却されたという経緯があります。

大正13年の札幌

時期的には、建物の構造がレンガ造から鉄筋コンクリートに変遷していった当時。西洋建築が本格化した頃もあってか、三誠ビルも最近の建物よりずっと洋風な印象を受けます。

その頃の札幌はまだ発展途上。大通公園周辺もそんなに発展はしていませんでした。


▲大正7年 大通公園

しかし同時に、西洋建築がバンバン経ってきた時代でもあるようです。


▲大正13年 北海道銀行本店

魅力溢れる外観

三誠ビルは、細かいところに「あー、明治とか大正ってこんな感じなんだろねー」と思える造形が見られます。

特に窓まわりのデザインは細かく、段々の装飾などがこの建物を見たときの美しさを際立たせています。

歴史を感じさせる内観

三誠ビルは、テナントに迷惑をかけない範囲で、共用部への立ち入りも可能です。

決して新しい建物ではないため、所々に古さを感じる場所もありますが、それもまた一興。


▲エントランス


▲廊下。補修されているためか極端に古さを感じるわけではない。


▲ずいぶんと年季の入った階段。ずいぶんと重厚感がある。


▲これは石造りなのでしょうか?詳しい方教えていただけると助かります。


▲現役でテナントが入居しています。


▲レトロな雰囲気を醸し出す鍵。窓ガラスは当然1枚だ。


▲窓によってはこのような鍵も。


▲レトロ鍵といえばこのタイプだよね。


▲途中で増築でもしたのでしょうか。内部は迷路のように入り組んでいます。

アクセス

三誠ビルは予約などせず、また共用部への立ち入りも可能ですが、実際にテナントが入って営業しているため、決して大声で話したりするようなことは控えましょう。

※私も音の出ないカメラアプリで撮影しています。

また、夜や土日には正面シャッターが閉まっているので、見に行くのであれば平日日中が良いかも。